積みゲー崩しと備忘録のようなもの

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グノーシア

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SF人狼ADV、グノーシアの感想です。
フォロワーさんのおすすめでした!やっと遊んだ!
面白かった~!
トゥルーエンドクリア時点でのプレイ時間19時間だったのですが、スクショが1000枚あって震えました。
えっいつの間にこんなに……?

 

一言感想:一番笑ったイベント→ドキドキ出家ターイム!俺がウナギでウナギが俺で(※時をかける赤貝)

 

 

あらすじ

見慣れぬ場所で目覚めた主人公。
主人公を介抱してくれた相手はセツと名乗り、ここは航行中の宇宙船であること、船内に『グノーシア』と呼ばれる『人間に擬態した人類の敵』が居ることを教えてくれた。
主人公たち乗員の役目は、グノーシアを見つけ出してコールドスリープさせることらしい。

ゲームについて

・主人公……名前と好きな色を決められるほか、性別が『男』『女』『汎』の中から選べます。
汎はいわゆる無性別で、男女性を選んだ場合は異性との恋愛イベントが発生する事があります。
あまり自我はないタイプの主人公です。
・仲間……乗員は自分を含めて全部で15名。

いわゆる“人狼ゲーム”を何度も繰り返すことでストーリーが進んでいきます。
人狼ゲームのルール知らないよ!」「人狼ゲーム好きじゃないんだけど……」という方でも多分大丈夫。

わたしは人狼ゲーム=人狼と村人が議論でバトるゲーム?へえ……いやまあ自分には関係ないっすわぼっちゲーマーですので……くらいの知識&認識でしたが、それでも楽しめました。

感想(※この先ネタバレあり)

125周目 Lv.132でノーマルエンドクリア!
プレイ時間は19時間でした。
(そのあとトゥルーエンドも見ました)
ちなみに性別は女性にしました……が、今回は全体的に女性陣が好みだったので男性にしても良かったかなーと思っています。
いつか男性で再チャレンジしたい。

 

優しい色遣いと、つやっとした質感の表現が抜群な絵柄がとても良かったです。繊細な絵柄。

エッしげみち?しげみちは……ええと……わたしは個人的にグレイ型宇宙人の見た目が苦手だけどしげみちは可愛いと思ってるよ。

 

初期はどういう意図があって勝利してもループしてしまうのかがさっぱりわからなかったので、無事に人間側で勝利してもループが始まったときは素で「無限ループって怖くね?」と思いました。

 

BGM

全部よかった。綺麗。
わたしが特に気に入っているのは夜、自由行動可能時間に流れている曲(ULULO)です。

ULULOってなんだろな、と思ったんですが、ラテン語「叫ぶ・吠える・絶叫・遠吠え」等の意味があるそうなので、これなのかも。

キャラクターについて(※ここから更にネタバレ)

(※この先は画像も含めネタバレがあります!)

 

人狼ゲームのルールはわざわざ人狼ほぼ知らないわたしがこのブログで改めて説明する必要もないかなと思うので、今回はキャラクターに対する感想が主です。
各キャラ感想には物語の肝となる情報の話もある(むしろそれしかないこともある)ため、ノーマル・トゥルーエンド到達後の閲覧を推奨します。

 

第一印象は正直「なんだこの人……」と思ってしまう人が多かったですが、何度も関わり深く知れば知るほど好きになりました。
まあ そうじゃない子も居ましたが。

特に好きなのはコメットとオトメちゃん。
どうも庇護欲を刺激される女の子に弱いようです。

 

 

セツ
中性っぽいラキオと違ってセツは見るからに女性だろうとわたしは思ったのですが、性別は汎なんですね。
プレイヤーが女性だった場合を考慮してなのでしょうか。
別に女性同士で恋愛イベントに発展しても良かったのよ……。
冷静できちんとしているセツが広い意味での仲間で良かったです。
会う度に情報知ってたり知ってなかったりするポンコツ(プレイヤー)を前にしていつも冷静に話をしてくれますよね。
他のループでは何度もプレイヤーに対して同じ話を説明しているセツもいるのかもしれない。
セツくらい冷静で根気強くないとそんな役はきっとできないですよ。

協力して夕里子さまをコールドスリープさせる必要がある回は、セツが頑張りすぎて「そういうセツこそ怪しくね?」→冷凍 のループに陥ってしまったので「セツが頑張ると失敗するから頑張るな」と言ったらシュンとしてて可愛かったです。ごめんね。
セツとストーリー関係についてはまた後述します。

エヘヘそうかなぁ?///(2周前のループでエンジニアだったにもかかわらず満場一致で初手冷凍された顔)

 

ジナ
いや~めちゃくちゃタイプですね。(関係ない感想)
コールドスリープに入る時のセリフが好きです。

本当に他人に対して親切で優しい善人という印象です。大人しくてあまり目立たないけれど、とても真面目な良い人。
自らをグノーシアとはっきり宣言してコールドスリープされることを望んだり、船を修理してそのまま宇宙空間に消えていくイベントが切なく印象的でした。
こんなに良い子なのになぜか初日の議論で証拠もないまま敵認定されやすく、わたしのデータだとラキオの次くらいに無実の罪で冷凍されていた子でもあります。
ジナは地球出身だけれど「母親が電脳化したのを見送った」とのことなので、この世界観での地球はわたしたちが住むこの地球とは全然違う世界になっていそうです。

 

SQ
(ゲーム紹介画面で)見た事ある!
通常SQとグノーシアSQがドーンと配置されている為、SQはグノーシア時のインパクトが特に強かったです。
見た目通りの軽さというか掴めなさも確かにあるんですが、SQちゃんがグノーシアの時は『こちらがしてやられる率』が高いので、こう見えて頭の回転も早いんだよなあと感心します。
協力しようよ!あいつ嘘ついてるよ!と教えてくれるから信用していたら実はSQちゃんこそグノーシアだったという展開に何度騙された事か。
名前の由来をずっと謎に思ってたんですが、知ったら重ッ!ていうか酷い!Excelじゃないんだから!とSQのママであるあの人にドン引き。
Excelのセル名みたいな命名の仕方ということは恐らく読みも『エスキュー』で良いんですよね。
SQちゃん自らがしてくれた「グノーシアのSQちゃんを絶対に信じるな」の忠告も重い。ひい。
グノーシア界の綾○レイ。
プレイヤー側の性別が女性であってもグイグイ来てくれるところもめちゃくちゃ好みでした。
産まれて1年ほどのSQちゃんが性別云々関係なく相手そのものを好きになるってすごく良いと思いませんか。
恋愛イベントでは「嫌だよ!一緒にいてよ!」とSQちゃんに泣かれて貰い泣きしてしまいました。

わたしだってずっと一緒に居たいんだよ~~~😭😭😭😭!
ノーマルエンドでは他の乗員たちはみんなセツのことを忘れてしまっていたので、このゲームでは別の世界線へループした時点でその世界に居た“主人公”の存在と記憶はみんなの中から消えるのかなと思っています。
だとしたらSQちゃんと二人きりエンドの後のSQちゃんは主人公のことを忘れて一人寂しく次の停泊地まで船旅をすることになるのでしょうか……。
切ない……。

 

ラキオ

出身地である“グリーゼ”、少し前に違うゲーム(In ○ther Waters)で聞いた単語だったので、おっ!と思いました。
上から目線なところが良くないのかいつも早々に消されてしまうのですが、シャワーイベントや一緒に乗員として生き残った時に聞ける話で、この子も相当苦労してきたのだろうなと思いました。
ラキオ自身はそれを苦労と認識していないかもしれませんが。
わたしの察しが悪かったり間が悪かったりして上手くイベント進行することができず、何度も「アッ!またラキオがやられている!」を見ることになったので声上げて笑いました。何度もすまねえラキオ。
ラキオ、上から目線すぎる&怪しい人を攻撃しすぎるところがあるので「お前うるせえんだよ!みんな、こいつ凍らせようぜ」の餌食になる率が高すぎて護るのが至難の業でした。
最終的に主人公守護天使、ラキオ留守番の周を引いたおかげで話が進みました。
あの「アッ!またラキオが(ry」イベント&自分がエンジニアであることをすっかり失念してぼーっとしていたら意図せず辿り着いてしまった『時をかける赤貝』イベントの「はンはーンはンはンはーン」がグノーシアで一番笑ったイベントです。

普段大真面目かつプライドの高いラキオだからこそ出せる面白さで最高でした。

ループが収束云々の鍵の際のメモは惚れました。かっこいい~!
汎になりたい、という感情はこちらの世界で言うとLGBTQ+のようなくくりになるのかなと勝手に想像しました。
特にラキオの場合は雑談での恋愛トークを見ていても、男性女性という性別や性愛・肉欲にとらわれて生きる事に対して冷めた目で見ている、むしろ時間や人生の無駄とさえ思っているのかなと。
ラキオ自身がアロマンティック・アセクシャルであっても性別が存在している上に美形に生まれてしまった以上周囲からそういう対象で見られる事もあるだろうし、そういった煩わしさから解放されるという意味でもラキオは汎化を望んでいるのだろうかと思いました。
……まあ、ラキオの場合は食事もサプリで済ませているっぽいので、そういう複雑な理由があるというよりは生きる上での最重要事項が食事や人との関わりとは別の部分にあるというだけの話かもしれませんね。

 

しげみち

グレイ型宇宙人。
こういう宇宙人らしい宇宙人の見た目が苦手なのではじめこそヒエッと思いましたが、半べそ顔がかわいくて絆されてしまいました。

とってもフレンドリーでいいヤツなので、今ではとても好きです。
むしろ男性陣の中では一番性格が好きかもしれません。
ほんと優しい奴ですよね、しげみち。
しげみち絡みだと、しげみちとセツと3人で映画を観るイベントが特に好きです。
「お前ら2人とも議論に参加しなかったからコールドスリープとか、俺あんま納得できてないんよ」と教えてくれるところはじーんときました。
でもわたしは最低なので自分が怪しまれ出してやべ~と思ったらとりあえずしげみちを槍玉に挙げて生贄に捧げていました(本当に最低)。
宇宙人だからマッパなのはしょうがないか、と思いきや律儀に靴だけ履いてるせいで変態に見えてかわいそう。
ステラとの距離感は適切だったと思います。
セツと夕里子という強すぎる仲間を得たグノーシアしげみち「そして終わるッ!」と船を占拠されたループは爆笑しました。

楽しそうでなによりです。
こんなに良い奴なのに事あるごとに「俺、友達とかいないからさ……」と言っていて、更にノーマルエンド後は乗員の誰かと関わることなく一人で姿を消した(リトルグレイとしての立ち位置を明確にするためにタイムリープで過去の地球に行った?)と説明されていたのが少し切なかったです。
その後のしげみちに幸あれ。

 

ステラ&LeVi

わたしのデータでは、ラキオ&ジナに並んで初日に証拠無し状態で疑われそのまま冷凍されることが多かった子です。
誰も疑ってなくても、ずっと黙ってただけなのに多数票を獲得して冷凍された周もありました。かわいそうに。
……ジョナスがステラをボロクソに言った後ジョナスが遺体で見つかるイベント見てると思うのですが、LeViってジョナスのことあんまり好きじゃなさそうですよね。
所有者のいるAIでその所有者と合わないのは地獄だろうなと少し気の毒に思いました。
でも一人孤独に生涯を閉じたジョナスのことはきちんと看取ってるんですよね~~~……そういうところ、ステラとLeViの優しさ&AIとしての自由の無さを感じて少し悲しいです。

 

夕里子

いや~めちゃくちゃタイプですね。(関係ない感想2回目)
黒髪ぱっつんロング。地雷女子にありがちなスタイル。いや~かわいい。
いくら性格が恐ろしくてもここまで見た目が好みだとデレデレになってしまいます。
わたしはダメな女だ……。

ギャルゲーのヤンデレ女子攻略ルートだったらこのあとこの子に殺されるイベントだな。
……と調子こいていたら

本当に怖い展開になって震えました。

クリア後、主人公バグで夕里子さまに会いに行くとイベントスチルを振り返らせてもらえたのですが、その時に夕里子さまから言われた「思い出を振り返る事ができましたか?良かったですね」(笑顔)からの「この身には、振り返りたいことなどひとつもない」(真顔)がやたらと印象に残っています。
あまりにも全能感があって忘れがちですが、夕里子さまってまだ19で、逃げてきた巫女集団に見つかれば恐らく即刻処刑という重すぎる設定を背負ってたんだったな……と思い出しました。

 

シピ

猫になりたいってなに??!
いや……えっ わかるけど……気持ちはわかるけど……物理的にマジでそんなことする~!?

「お前のとこで猫になった俺を飼うか?」とあの爽やか笑顔で言われた瞬間、えっいえ……いいです……と咄嗟に思ってしまったので、自分で思っていたより引いていたみたいです。
ごめんシピ。
君の事はいい奴だとは思ってるんだけどね……。
シピ、わたしのデータではグノーシア時に一番騙そうとしてきた人です(わざわざ夜にあの人の良さそうな切なげ笑顔で「あいつウソついてるよ」と無実の乗員を冷凍することをすすめてくること最多)。

いやこんな顔で言われたら信じません??
嘘だったんですよ。怖すぎるよお前。

性格は悪くないどころかごく一般的な善人だと思っているのですが、逆にそういう先入観があったせいで何度も騙され罪の無い乗員を冷凍させてしまったので、終盤ではシピが確実に人間であると確信が持てる時以外は怖くて彼の話を聞けませんでした。
まさか猫が好きすぎて人間は別にどうでもいいってタイプの“一見善人風のアブない人”枠じゃないよね?
そうだったら怖すぎる……信じてるからねシピ。

 

コメット

元気な僕っ娘。めっちゃくちゃ好き。
髪も爪もピンクなのかわいい~。
こんな感じなのに勘が鋭い、そのギャップ好き。
しかしすごい服装ですよね。

ふふ。かわいい~。許しちゃう。
こんなにかわいいのに一人称“僕”なところとかほんとにね。大好きです。
コメットのシャワーイベントで文字表示の消し方教えられて笑ってしまいました。
いくら主人公が女性と言ってもさあ!笑
10代の女の子なんだからもっと体を大事にして欲しい。
一緒に無事生き残れた時に、「僕なんかどうせすぐやられるだろうと思ってたから、生き残った時のことなんて考えてなかった。……僕のこと守ってくれてたんだろ?ありがとね」と言われたんですが、も~~~なにそれ!?反則じゃNE!?(伝染するSQ)

自由を得て色んな所に行くというコメットのかわいい夢が叶うといいなと思っていたので、ノーマルエンドで船を手に入れてシピと一緒に旅に出ていて嬉しかったです。
あの世界線でのコメットが幸せだったならいいな。
……余談ですが、スピッ○の楽曲『コメット』がとても好きなので、グノーシアのコメットの由来も”金魚のコメット”だと知って更に愛おしくなりました。

 

ククルシカ

喋らない美しい少女。

かわいい。守りたい。子供は守らないといけない。
……というのが第一印象でした。
かわいいままで終わりたかった。非常に残念です。(完)
ククルシカとレムナンが留守番だからあとは全員コールドスリープして~のイベント怖すぎましたね。
航海日誌の『ククルシカが皆を殺した』シンプルかつ一番怖い文言。
どんだけレムナンに執着してるんでしょうね。
実はめちゃくちゃ見た目がタイプだったとか……?

いつかのイベントでオトメがククルシカへ「あたしの星にぜひ来てください!」と提案していましたね。
どうやらノーマルエンド後のククルシカはその時の会話通り、ジョナスの元を離れてオトメの星にしばらく滞在していたようです。
作中で垣間見えた一面やSQ・レムナンの証言から想像することしかできませんが、どうもマナンは生粋のサイコパスっぽいので、相手の善性に絆されるような人間性を持ち合わせてはいないんじゃないかなと思っています。
いつの間にかオトメの星から消えた=加虐心を満たすために人間を襲える場所へ行った・ループしたのかなと想像していますが、その前にオトメの星で何か悪いことをしていないでしょうね……とひやひやしています。
そういう意味でマナンへの信頼度はゼロです。

 

ジョナス

わたしのデータだとドクターになることがやたらと多い人なんですが、良く見ると服装がパーティに行く人っぽいのでミスマッチ感にじわじわきます。
ところでこの人一体何なんですか?
真面目な顔してギャグ要員なの??

全裸で凍死してたり自らグノーシア発言して凍らされたりするんですけど……。
ジョナスファンの方がこれを読んで下さっていたら本当にすみません、色々知った後はシンプルに「気持ち悪いな……」と思いました。
さすが変態だなあ地球人。(※ボロクソに書いていますが嫌いなわけではないです)

皆の気持ちを代弁するSQちゃん好きすぎる。笑

地球出身なのに千年前に云々~という話が出ることに関しては特に説明がなかったですが、単純にずっと宇宙に居るから相対性理論で「地球時間だと千年経っている」という認識でいいんでしょうか。
それとも、レムナンみたいに宇宙空間で過ごしている時はコールドスリープを多用していたから眠っている期間のほうが長かったとか?

 

オトメ

初めて会った時、わ!かわいい!って声出ました。

ホワイトイルカさんだ。着てるの宇宙服?かわいいね。
性格もめっちゃくちゃかわいい……守りたい。
何を話していても全部可愛いです。こんな子がいていいのか。いいですかわいいので(知能指数3の発言)
オトメちゃんがバグで生き残った時のイベントは切なかったです。

「ステラさんやククルシカさんをうらやましいと思ってしまったからこう(バグに)なっちゃったのかな」って……。

どこまでいい子なの……。

沙明

お名前なんて読むのかな、と思ったらシャー・ミンと読むらしいです。ミン様!?(それは別ゲー)

八重歯キャラいいな。
後で知ったのですが、名前の読みは主人公が女性だった場合限定で教えてもらえるそうで、キャラが徹底してんなあと思いました。
オトメ&レムナンとの一幕の時にオトメが「沙明が心配してくれてる」と言っていたイベントの後に沙明とグノーシアになったら、「今夜オトメを消そう」→「俺達グノーシアが失敗してオトメが生き残ったらまた研究所に戻るだけだから先に眠らせてやろう」と言ってきたので、彼は彼なりに本当にオトメを心配しているんだろうなと感心しました。
わたし個人は基本的に軽薄な男性キャラクターが好きではないので最初は正直かなり苦手でしたが、コメットの粘菌に襲われるイベントの際は自身がグノーシアだからとプレイヤーを守ってくれたり、素直じゃない優しさが垣間見えて随分印象が良くなりました。
土下座してまで凍るのを回避しようとする彼が、主人公を守るために自ら「お前を消したくないから寝るわ」と言うって……凄い事ですよね。
あと、沙明が持っているゴーグルって幼少期の友達だったボノボが持っていたものみたいなので(スチルからの想像ですが……)、ああ見えて義理堅いというか、結構感傷的な一面もあるというのは魅力的ですね。
上述したように基本的にAIがキャラ設定に忠実らしいので、沙明まわりに関しては主人公の性別を女性にしておいたおかげで知れた魅力が沢山あったのかなと思います(逆に男性や汎を選んでいたらもっと印象が良くなかったキャラかも)。
わたしはひねくれているのでこういう感想ですが、沙明は女性人気が高そうなキャラだなぁとも思います。

 

レムナン

まあこの子は……悪い大人に食い物にされるよなあ、という印象。
わたし個人の“可哀想可愛い男子”の趣味範疇からは外れているのですが、いじめたいと思う人がいることについてはとても理解できるタイプの男子だなと思いました。(ごめんよ)
初めて会った時から頼りない印象がずっと拭えなかったのですが、ククルシカ暴走回では自らが隠れるよりも先に最後の生き残りであるプレイヤーをコールドスリープから起こして隠れるように促してくれたので見直しました。
ゲームの話題で盛り上がったり、ジョナスの船の話を喜んで聞いたり、若干オタク気質なところが見え隠れするのかわいい。
恨みを忘れず執拗に仕返しをしようとする姿が恐れられたという後日談も好きです。
根暗はひたすら執念深い。わかる。わたしもそうなので……(小声)
コールドスリープが決まった時に恨みがましい目で捨て台詞を吐いていくので執念深そうな予感はしていました。
見た目の印象から受けるほど弱そうじゃないという印象を抱いたのはコールドスリープ時の台詞のせいもあるかもしれません。
“仲の悪い人”になると他の人が誰も疑ってなくても主人公をちくちく攻撃して来るところなんて、鬱陶しいけど彼のキャラクター“らしく”て結構好きなんですよ。

どう自然に考えたのか説明してくれるか?オオン?

あまり乙女ゲームはやらないけれど、乙女ゲーの攻略対象だったらまず間違いなくヤンデレだし、現代設定のいじめられっ子だったら大人になるまで執念深く覚えていてある夜突然いじめっ子に復讐に来るタイプだと勝手に思っています。
まあでも、彼の場合はちょっと相手が悪すぎましたね……。
……そういえば、レムナンとSQの関係性が仄めかされるイベントの後からか、元々そうだったのかはわかりませんが、SQがレムナンに協力関係構築を打診した際のレムナンの反応が2種類あるんですよね。
他の人と同じ断りの台詞か、酷くおびえた状態での拒絶か(ちなみに、わたしのデータではSQの提案を受け入れるレムナンを見た覚えは一度もありません)。
レムナンが後者の反応をしたSQはそのループ上では必ずグノーシアだったので、気づいたときは「こんなところまで作りこんであるの!?」と感激しました。

 

トゥルーエンドについて

トゥルーエンドは、「セツを助けたいと願う」プレイヤーにとっては最高のエンディングですが、この世界線ではそもそもルゥアンで船に乗れていない始まりの5人以外は救われることもなくその後の人生もないエンディングだと思うと、なかなかビターエンドだと感じます。
セツがいなくなったほうの世界(ノーマルエンド)で主人公以外の人たちがセツを覚えていなかったように、トゥルーエンドではセツと主人公以外の3人(ラキオ・SQ・ジナ)は他の10人の乗員を憶えていない……いえ、そもそも出会ってもいないんだよな、と。
このあたりは某ゲーム(※タイトルを出すととんでもないネタバレになるので伏せます)のラストで問われる選択肢に近い何とも言えない切なさがありました。
自分にとって大切なものを選べる、選んだ先の結末もある。
ただし”両方を同じ世界線で救うことはできない”という。
……しかしあれだけ打ちのめされた某ゲームと違って今回はそこまで気持ちが落ち込まず、むしろ達成感と安堵感の方が大きかったのは、それこそ『グノーシア』の斬新なゲームシステムのおかげだと感じています。
グノーシアの世界は無数に他の世界線が存在していて、実際自分でも130周近くその様々な世界線を渡り歩いてきました。
自らがグノーシアとなってみんなを滅ぼしたり、疑惑を抱かれて無実なのに冷凍されたり、バグで宇宙ごと消失したり。
そういう世界線を乗り越えてセツを救うことのできたことに、きっと意味があるのでしょうね。
でも、トゥルーエンドでの主人公はそれ以前の主人公と同じではなく、”意識だけを新しい主人公に繋いだ”プレイヤーなので、その後のセツと主人公の世界は交わることがないんだなと思うとやっぱり切ないです。
それがセツのためのイレギュラーであるプレイヤーの役目だとわかっていても切ない。
それでも、みんなが笑っているタイトル画面に笑顔のセツが追加されたのを見て本当に安心したので、トゥルーエンドまで見て良かった…………と心の底から思いました。

疑問点

SF設定大好きなのに察しも記憶力も悪いので先に謝っておきたいのですが、作中できちんと説明されていたらすみません。いくつか疑問点を。
主にククルシカ(の正体)まわりです。

 

・冷凍したはずのククルシカ(グノーシア)が起きた→なぜ?→ジョナスを調査→ククルシカはドールであり船内に2体保管、ドール間で意識の入れ替えが可能
……ということでしたが、トゥルーエンドを見た感じだとSQの体からククルシカにマナンの人格を移植する際は医務室での処置が必要でしたよね。
ククルシカ⇔ククルシカについては単体(?)で意識変更が可能なのでしょうか。
だとしたらめちゃくちゃ便利な身体を得ましたね、マナン。

 

・夕里子がククルシカに対して言っていた「お前たちには“アレ”が人間に見えるのですか?」について。
夕里子からすればグノーシアも人間とさして変わらない存在。
マナンも、抱えている残虐性はともかく元々は人間だったはず。
ククルシカの体に入って何十年、何百年と過ごすうちに人間ではない何かに変質したの?
ククルシカ騒動の時にレムナンも「アレはもともと人間じゃない」と言っていたので、単純に“人の身ではない(ドールである)”ということを仄めかしていただけなのでしょうか。

 

・主人公とバグ発生の原因云々という設定から考えると“グノーシアであるSQ(マナン)”とククルシカ(マナン)が同じ宇宙に存在するのも良くないのでは?と思いますが、変質したマナン=ククルシカはSQ内にいるマナンとは別人とされているのでしょうか。うーん。
でもククルシカ&レムナンが留守番になった際のレムナンへの執着を見ているとやっぱりククルシカはマナンなんだなと思わされますよねw(レムナンからすればまったく笑い事ではありませんが)

……ところで。
良く考えたらククルシカも”鍵”を持っているんですよね?
ってことは彼女だけは最初からセツのことも主人公のこともきっと知っていたんですよねー……怖。

 

その他

一度だけ画面が真っ暗になるバグ?に遭遇しましたが再起動したら直りました。
それ以外は特に問題なしです。

 

ゲーム進行は概ね真面目なのに説明文が妙にはしゃいでいて可愛い。
開発陣の遊び心が垣間見える瞬間が好きなので嬉しいです。
Q&Aで「もしあなたがグノーシアで、その仲間がしげみちとコメットだったらドンマイ」的なことが書かれていて笑いました。やめたげてよ。
わたし個人は上から目線で来る頭脳派よりも可愛げのあるバ……うっかりやの方が好きですよ!(褒めてる?)

 

長々とすみませんでした。


とても楽しかったです。
まだ見た事のないイベントもあるんだろうなと思うので、男性でもう1度最初から遊んでみたいなあと思っています。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

皆様も良い旅を~!

 

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記事内で言及した他のゲーム感想記事はこちら

 

nksz.hateblo.jp