積みゲー崩しと備忘録のようなもの

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Orwell Keeping an Eye on You

今回は少し前に遊んでいた『Orwell Keeping an Eye on You』の感想です。
あなたを監視するOrwelとは一体!?

 

store.steampowered.com

※上記リンクはSteamですが、わたしが遊んだのはEpic Games版です。

 

一言感想:監視社会の成れの果て

 

 

あらすじ

あなたは今日から『Orwell』の調査官だ。
Orwellはテロやその他の犯罪を防ぐことを目的として、秘密裏に国民のオンライン生活を監視している。

死者を出す程の大規模な爆破テロが起き、あなたは上司に従いながら今回のテロに関わった人間を突き止めることになるのだが……。

 

ゲームについて

・日本語音声……音声自体なし。
・日本語字幕……あり。ただし翻訳は日本人が関わっていなさそうな精度なので、ある程度機械的な翻訳に慣れた方向けです。

翻訳はこんな感じ↑。惜しい箇所が多いものの、意味が通らないほどでもないです。

・主人公……あなた。台詞はほぼなし。
・仲間……色々コメントしてくれる上司がいます。

サイムスなの?サイムズなの??

 

・ゴア表現……ノベルゲーなのでほぼなし。

※テロ事件を扱っており、シナリオ自体は真面目&暗めです。

 

わたしのプレイ時間……9時間強。
もっとサクサク進められる方であればもっと早く終わると思います。

 

感想(※この先ネタバレあり)

※この先はスクリーンショットも含め重大なネタバレがあります。

 

 

舞台は2017年。
日本語訳の精度は、正直言ってかなり微妙でした。
頻繁に口調が変わり、文章の意味が分からない事も結構あるので、なんとなくニュアンスを掴んで推理していくことになりました。
原語版は英語なんでしょうか?原語で理解できるのであれば恐らく、原語版を遊んだほうが楽しめたのではないかなと思います。

 

主人公(わたし)はOrwellという団体で働く職員。
この国の監視カメラは、映った人間の顔を警察のデータベースと照合し、犯罪歴のある人の行動を管理・監視するシステムを持つようです。

 

ちなみに、初プレイ時には用意された顔写真の中から自分のプロフィールとなる写真を選ぶことになります。

わたしが選んだのはこれです。結構似ている気がする

勤務1~2日目


白昼堂々起きてしまった爆破テロ事件。
犯人を突き止めるために監視カメラの映像を解析したり、前科のある人間の資料を閲覧したりします。
なんとこのシステム、誰かの電話番号やSNSアカウントのID(?)を見つけると、その人が他の人としているやり取りを全て追うことが出来ます。怖すぎる。

逮捕歴があるとはいえ、拘留されているわけでもなく普通に出歩いている人間(指名手配犯ではない)の顔写真と名前が普通に新聞に載る世界のようです。こっわ。

文字を大量に読んで、そこから情報をピックアップして判断していく必要があるのですが、翻訳が微妙なのでなかなか大変です。
わたしに原語が理解出来れば良いんですが……。

 

突然自動翻訳みたいな文章になったかと思えば……

流暢な若者言葉(?)になることも。

↑は、いつもは砕けた口調で会話をしている親友2人なのですが、翻訳のズレでよそよそしい会話を繰り広げていますカサンドラなんて何故か突然俺女になってますし。
「彼女はたぶん部屋で悲しみに沈んでいるかもしれませんね」って……。
うん、わかるよ!意味は問題なくわかるんだけど……!!

 

わたしがあまり情報を読み解けていなくて、半ばヤケクソで選択してる部分もあるのでヒヤヒヤします。
革命……という名のテロを行っているグループは現在活動休止中で、爆破は個人の意思によるものの可能性が高いみたいですね。

 

勤務3日目

突然マッチングアプリを覗き見することになりました。
今更だけどプライバシーの侵害よ!やめたげてよぉ!
シングラーになってシングルをやめよう。かましいわ!
テロ事件に関わっている可能性のある、ニーナさんという女性がこのマッチングアプリに登録しているようです。

 

Orwellシステムを使って、ついに他人の個人所有PCまで覗けるようになってしまいました。怖。
ニーナさんの恋人だった方はどうしたのかな、別れちゃったんだろうけど……と思いつつ過去にニーナさんが所属していた軍の殉職者一覧を見ていたところ、そこにありました……ニーナさんの恋人の名前が。
スクロールして名前を見つけた瞬間BGMが静かになる演出、鳥肌が立ちました。

ニーナさんは政府軍に従事していた際の活動で恋人を亡くし、その件で塞ぎ込んで任務を休んだところ隊を除隊処分(懲戒免職)になったようです。
この国においてニーナさんがやったこと(任務を休む→懲戒免職)は重大犯罪・前科者のような扱いを受けるレベルのことだったようで、軍隊を退職した後もニーナさんは『前科者』としてまともな職業に就くことができませんでした。
彼女には息子(恐らく、亡くなった恋人との子供)が居り、シングルマザーとして生きるニーナさんが正社員として働けなかった事は彼女にとって非常につらいことだったでしょう。
恋人と仕事を亡くした原因ともいえる政府を恨んでいてもおかしくありません。

ニーナさんが不眠で病院にかかっているのは恐らくPTSDによるものですよね……。彼女自身も任務の途中に大怪我をしているようですし。恋人はその時に亡くなったのでしょうか……。

 

わたしが渡した情報が不十分だったせいか、ニーナさんはその後逃走途中で警察官と銃撃戦になり亡くなってしまいました

彼女の幼い息子はこれからどうなるのでしょう。
今回の件はわたしのせいかも。心が曇ります……。

 

勤務4日目。
テロリスト集団のリーダーを追いかけているはずが、何故か勤務初日?2日目?に逮捕されたカサンドラさんの彼氏の情報を追っています。

カサンドラさんと恋人のジョセフさんは写真だけ見ると結構年が離れているように見えるんですが、お互いの事は本当に愛し合っているようです。

ジョセフさんは弁護士ですが、経営難に陥っている様子。
そういえばカサンドラさんが勝手にカードを使っていた形跡もありましたっけ(※実はこのあたりはプレイにしばらく間が空いてしまい、記憶が朧です……)。
経営難なのに寄付を続けているのは、彼が良い人だからというよりも見栄っ張りなだけにも見えますね。

 

ネット上に、わたしたちが秘密裏に追っていたはずのテロリスト集団の名前が上がってしまいました。
上司(?)の仕業では無いそうです。じゃあ一体誰が??

 

追いかけているテロリスト集団のリーダー、ゴールドフェルス氏は現在すい臓がんを患っており、余命宣告を受けているようです。
また、ゴールドフェルス氏は過去にドイツで行方不明者として扱われていたことがわかりました。
妻子がいる(いた?)ようです。

失踪は25年前ですね。娘さん小さかったのに、父親がこんな形で行方をくらますなんてかわいそう。
その後の調査により、ゴールドフェルス氏(本名はギュンターさんというそうです)は昨年末(2016年12月)に亡くなっていたことがわかりました。
現在、ゲーム内時間は2017年4月。では、つい数日前にゴールドフェルス氏を名乗って他の人たちに連絡を取っていた人物は一体誰だったのでしょうか?

 

何をこんなに焦っているのかと思ったら、あ、これ上司(?)か!!(話の流れがまるでわかっていない顔)
他人の個人情報を丸裸にしていた側の人間がそうされる側になって大焦りしている状況です。

ぜひ全世界の個人情報ネット晒しマンの身に同じ事が起きて欲しいですね。

 

5日目



上司が変わりました。
昨日まで居た人、妊娠中の奥さんの写真や住所までネットに晒されちゃってましたもんね……。

うわ……。

 

元上司の奥さん大丈夫かな……お腹の子に障らないと良いのですが。

 

ハリソンがゴールドフェルス氏になりすましていたということになりそうです。
でもハリソン、「わたしの電話はどこ?」なんてサイトで携帯電話を探していたので恐らく誰かに携帯を盗まれて勝手に使われたんだろうなと思うんですよね……気づいててもどうしようもないのがもどかしいです。
ハリソンは家族想いで、軽薄なところはあるものの悪い人ではないみたいなので余計につらい。

 

その後盗聴したテロリスト集団会議で、「ゴールドフェルス氏が既に死去していること」「死去したはずのゴールドフェルス氏が、ニーナに爆弾を置くように指示したこと」「(死去したはずのゴールドフェルス氏が)ニーナ以外のメンバーにも(本来はこのグループの意図から外れるはずの)攻撃的なことを指示していること」などなど色々なことが明らかになりました。
捜査員であるあなた(わたし)は、政府のためにこれからも働いていくか、テロリスト集団に協力するかを迫られることになります。

 

まあ……

政府を裏切るよね~!

 

こうして、調査員(わたし)はボントン政府を裏切りました
Orwellシステムは中止され、個人情報を勝手に閲覧するシステムは解体されました。

 

逮捕されました(なんで???)

ちなみにオートセーブのため、すぐにやり直して別のエンディングを見る事はできません。

 

……ただね、テロリスト集団の計画によって死人が出たのは本当のことなんですよね。
爆弾で巻き込まれた人たちもそうだし、逮捕の時に亡くなってしまったニーナさんもそうだし。
だからテロリスト集団(というか主犯であったあの人)が全くお咎めなしというのもちょっと納得いかないな……と思います。

 

わたしに学が無く英語が理解できない故に、日本語訳の精度が微妙だったことが悔やまれますが、ゲーム自体のテーマや演出は非常に良かったと思います。
淡々としつつも面白かったです。

では、今回はここまで。