積みゲー崩しと備忘録のようなもの

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9時間9人9の扉

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www.spike-chunsoft.co.jp

 

9時間9人9の扉 善人シボウデス ダブルパック を遊びました。
2009年にDSで発売された【9時間9人9の扉】と、2012年に3DS&PS Vitaで発売された【善人シボウデス】をひとつのソフトで遊べるようにまとめたPS Vita/PS4/PC用のソフトで、2017年4月13日(PC版は2017年3月25日)に発売されています。
なお、私が買ったのはVita版。

今回遊んだのは9時間9人9の扉なので、そちらの感想になります。

 


生死をかけた脱出ゲームが、始まる。

 


ゲーム紹介と感想。

ゲーム紹介は極力ネタバレ控えめにしたつもりですが、感想のほうはネタバレまみれなのでご注意ください。

 

 

 

 

 

あらすじ

謎の人物『ゼロ』の手によって豪華客船へ集められた「9」人の人間たち。
船内から脱出するためには『ゼロ』が設定した船の謎を解き、「9」の扉を見つけなければならない。
船は「9」時間で海の藻屑となる。
果たして淳平たちは制限時間内に船から脱出することが出来るのか?
そして、謎に包まれた『ゼロ』の正体とは?

 


登場人物紹介

 

本作の登場人物たちは、得体のしれない犯人に弱みを握られないようにお互いの本名は公表せずコードネームで呼び合っています。

 

主観が入っています。

 


淳平(CV.鈴木達央)


物語の主人公。大学生。
コードネームを決める前に幼馴染である紫に名前を呼ばれたので、1人だけコードネームではなく本名で呼ばれている。
バングルナンバー【5】

 

一宮(CV.土師孝也)


穏やかで冷静な男性。
気が合わず喧嘩の絶えないメンバーたちの宥め役。
バングルナンバー【1】

 

ニルス(CV.櫻井孝宏)


端正な顔立ちをした盲目の男性。
人並外れた聴力を持っており、大抵の事は自分で出来る。
知識が豊富 穏やか。
バングルナンバー【2】

 

 サンタ(CV.谷山紀章)


口が悪く、自己中心的な発言が目立つ。
協調性はあまり無い。
バングルナンバー【3】

 

 四葉(CV.田村ゆかり)


元気で明るい若い女性。
バングルナンバー【4】

 

 紫(CV.沢城みゆき)


本作のヒロインであり、淳平の幼馴染。本名は倉式茜という。
少し気が弱い面があるものの、優しく、常に周囲を気にかけている。
バングルナンバー【6】

 

セブン(CV.三宅健太)


大柄な男性。
口調は荒いが性格は悪くない。
バングルナンバー【7】

 

 八代(CV.田中理恵)


露出度の高い服を身に纏う女性。
自己中心的な発言が目立ち、かなりワガママ。
彼女を中心に諍いが勃発することもしばしば。
バングルナンバー【8】

 

 9番の男(CV.飛田展男)


メガネをかけた鳥の巣頭の男。
口数が少なく、どもりながら喋る。
バングルナンバー【9】 

 

ゲームシステムなど

ゲーム内容はアドベンチャーゲーム+脱出ゲーム。
選んだ選択肢によってルートが分岐し、エンディングが変わります。
エンディング数は全部で6つ。

1周では絶対にトゥルーエンドには行けない仕様なので、何周かする事になります。
DS版の時はスキップ機能がちょっと使いにくかったようなのですが、ダブルパックとして発売するにあたってシステムが改善されており、スキップ機能は使い易いですし物語の好きなところから再開できるフローチャートが実装されているので周回は苦にはならないと思います。


脱出までの制限時間は9時間ですが、リアルタイムで何秒以内にこれをしなければならない!という場面はありませんので焦らずに自分のペースで遊ぶことが出来ます。

 

 

CEROレーディングはC。
グロテスク・暴力的なシーンが何度か出てきます。
血しぶきや他殺体のイラストが表示されるシーンもありますので、そういったものが一切無理だという方は注意が必要かも。

 

脱出ゲームの謎解きは簡単です。
ネットに転がってる脱出ゲームの類よりも簡単だと思います。
詰まりそうになるとキャラクターがほぼ正解に近いようなヒントを出してくれることも。

ゲームのルール上何度も計算問題が出てきますが、レーディング通り15歳以上であれば恐らく問題ない程度の計算だと思います。

大人とは思えないほど計算がめちゃくちゃ苦手な私でも大丈夫だったので…。

主に簡単な足し算問題です。メモ用紙も特に必要ないかな。

 

 

感想など(※ここからネタバレあり※)

※今回はちょっとキャラクターに対して批判的な事も書いているので、この作品の登場人物がお好きな方はお読みにならない方が良いかもしれません…ごめんなさい。
あくまで個人的な感想であり共感を求める文章ではありません。

 

システム面など

ゲームが始まって詳しいルールを聞いた直後の率直な感想→山○悠介の小説かな?(※パクリだ!とかでなく、「書きそうな設定だ…」と思っただけです)

 

生死をかけた脱出劇というルールにはワクワクしました。
数字根を合わせ、決められた人数でなければ扉を通ることが出来ないという設定も面白かった。

探索パート?脱出パート?は、人と一緒に調べると掛け合いが見られたりして、ちょっと逆転裁判シリーズの探偵パートを思い出しました。
若干寒いノリのギャグもあったけれど、ああいうほのぼのした掛け合いは結構好きです。

 

周回がかなりしやすいのもとても良かった。
直前に遊んでいたゲームは似たようなシナリオを何度も遊ぶ周回前提ゲーでしたが、あの周回のめんどくささに比べてこちらは本っ当に有難い親切設計でした。
開く扉によって脱出する部屋も変わるので新しいギミックに挑戦できる楽しみもあったし。

キャラクターについて

私はわりと、シナリオが微妙でもキャラクターに愛着が持てれば「面白かったな」とゲームを終えられる人間なんですが、逆にキャラクターが苦手だとシナリオが面白くてものめり込みにくい という典型的なキャラ萌えダメオタクでして…。
そうは言ってもそんなにキャラクターが苦手になることってないんですが、何故か今作はヒロインを始めほとんどのキャラクターにかなり苦手意識を持ってしまったので1周目は進めるのがひたすら苦痛でした。
全員見知らぬ人間だし、「脱出できなかったらあと9時間で死にます。ルールを破っても死にます」と言われたらそりゃあなかなか難しいだろうけど、ゲームなんだからもうちょっと仲良くして欲しい…と思ってしまいました。あまりにもギスギスしてる人が多くてしんどかった。


1周目開始時点では四葉が明るくて一番好感持てるかなと思ってたのですが、ニルスがいなくなった直後の態度(心配して声をかけた淳平&紫に対しての八つ当たり暴言)にはドン引きしてしまいました。
遺体を見つけてからならあの態度もまだわかるんですが、あの時点ではまだ生死不明だったんだからそんな言い方しなくても……と思ったり。
9年前のことがあるから余計に精神的に不安定になってしまったんだろうなと全てが明らかになった今ならまだ思えるものの、1周目で突然怒鳴り散らされた時は「もうこのゲームやめようかな( ˘ω˘ )」とさえ思いました。

 

ゲームの中でまで人間の嫌なところ見せつけられたくねぇ〜という気持ちで3周くらいして、その頃になってようやくセブンという大柄の筋肉マンに唯一の光を見出した感じでした。なによこいつ、多少口は悪いけどいいヤツじゃん……。
トゥルーエンドを終える頃にはあれだけ苛立たされた八代やサンタにも好感が持てるようになっていて、四葉もニルスが戻ってきてからは元通り可愛い女の子に戻ってくれたので、眺めるのが楽しかったです。(ニルスは関わる時間が他キャラより少し短いので元々苦手意識も何も無かったですが、彼もセブンと同じく私の心の癒しでした)

 

逆に主人公である淳平と紫に対しては最後まで好感が持てないままでした。
まだここに閉じ込められる以前からずっと恋人同士だったって設定ならあの執着っぷりにも理解が出来たと思うんだけど、小学校卒業以来1度も会ってなかったのにお互いがお互いの事しか考えていないようだったのがちょっと違和感ありました。
離れ離れになった理由もどちらかが転校でもして子供ではどうしようもなかったのかなと思ったものの、単に中学で校区が離れただけだったみたいだし。

そのくらいなら淳平会いに行ってやりなよ…そんなに好きだったなら…。


シナリオについて

今そんな話してる場合か!?って時に長々とわけのわからない雑学を聞かされる場面が何度かあり、ちょっぴりイライラしました。
(トゥルーエンドまで終えた今では、「ああ、あれはどこかで必要な会話だったんだろうな」、という事は理解できるのですが。)

 

合間合間に挟まれる下ネタについては、エレベーター前での会話は特に相思相愛の男女キャラで長々とやられたので変にリアルで気持ち悪かったです(でも今冷静に考えたら、多分これは私が個人的に淳平と紫に苦手意識を持ってしまっていたせいなんだろうなと思います。好きな男女キャラならそんなに苦痛でもなかったんじゃないかな……)。

 

でも、次々に新しい事がわかって伏線が回収されていく様は見事だな~と思いました。
トゥルーエンド以外のルートでわかったことがトゥルーエンドで役に立ったり、詳細がわかったりするのも爽快。


疑問点や考察など

回収されないまま終わった伏線については善人シボウデスのほうで触れられるのかな?
クリアして脱出はしたけれど、アリスの話は結局なんだったんだ……?とモヤモヤしていたらちょうど淳平が触れてくれて、居ないなら居ないでそれならなぜわざわざそんな話をシナリオに組み込むことにしたんだろう?と思っていたら最後の最後に意味深な褐色肌のヒッチハイカー。
あの女性=アリス?
善人シボウデスの方の立ち絵にアリスみたいな容姿の女性がいるので、ラストに出てきたヒッチハイカーは彼女かな…?

 

そういえばアリスの話が出てきた時から気になっていたのですが、ちょっと八代の格好はアリスに似ているような気がします。
そもそも八代は一体何者だったんでしょう。
娘たちが9年前の事件に巻き込まれたとのことですが、何故今回のメンバーに彼女の娘たちではなく八代が選ばれたのか?
更に後で調べてみたら八代は自称40代の女性らしいですが、あの容姿で本当に40代……?
いやいや、絵だし!と言われればそれまでなんですがセブンや一宮は年齢相応に見えるのに八代は妙に若々しいんですよね…。
でも周囲がババアババア言ってたのでやっぱりただの二次元マジック?考えすぎ?

 

結局、紫はなんで生きてるの?

本当に9年前に死亡していて今回パズルを解いた事で生存ルートに入れるのならこのゲーム開始直後からメンバーにいた紫は何?

……と、クリア直後は淳平と一緒にすごく混乱したものの、今回メンバーにいた紫が幽霊だったわけはないので恐らくそもそもの順番が違うんですよね?
→現代の淳平が9年前の紫を助けた事で、紫が死亡したというルート自体が無かった事になっているはずなので、「9年前のゲームで1人女の子が亡くなった」というサンタたちの発言自体が嘘だった…ってことになる?のかな。合ってるんだろうか。


……ということは、セブンやニルスも今回のノナリーゲームに一役買っていたって事なのかなぁ。
=何も知らずゲーム参加させられていたのは淳平と一宮と四葉と八代と9番の男、ってことになるのか?
四葉がもし今回のゲームの詳細を知っていたら、ニルスを参加者に殺されたと勘違いして次々と他メンバーを……なバッドエンドは起こり得ないもんね。

 

それにしても淳平と一宮と9番の男が詳細を知らされていないのは当然として、四葉と八代は何故詳細も知らされないまま今回のゲームに参加させられたんだろ。
そして潜水艦のバッドエンドで9人全員を皆殺しにした犯人は一体誰???

 
…こんな感じで未だにモヤモヤしています。笑
善人シボウデスをやれば解決する疑問点もあるだろうと思うので、そちらもやってみます。