積みゲー崩しと備忘録のようなもの

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ZERO ESCAPE 刻のジレンマ

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ZERO ESCAPE 刻のジレンマ を遊びました。

ちょっとだけゲームの紹介と、遊んだ感想を。

 

www.spike-chunsoft.co.jp

 

その記憶(いのち)は90分で消滅する


ゲーム紹介は極力ネタバレ控えめにしたつもりですが、感想のほうはネタバレまみれなのでご注意ください。

ZERO ESCAPE 刻のジレンマは極限脱出シリーズの完結作です。
1作目である「9時間9人9の扉」、2作目である「善人シボウデス」にについてもこの作品内で語られるため、まずはそちらの2作品から遊ぶことを強くおすすめします。

 

 

あらすじ

2028年12月31日。
ネバダ砂漠に建設されたDcomという実験施設内でとある実験に参加していた9人の男女たちは、実験の最中、自らを「ゼロ」と名乗る謎の人物に監禁されてしまう。
ゼロは彼らに「ディシジョンゲーム」をしてほしいと言う。
この施設内から出る方法はたったひとつ、「パスワード」を6つ集めて「Xドア」と呼ばれる扉を開く事だけである。
ただし、そのパスワードは参加者1人が死ぬ度に1つ開示される(つまり最低でも6人が死亡しなければ扉の先に進むことは出来ない)。
また、各自の手首に装着されたバングルには特殊な薬剤が仕込まれており、90分経つごとに探索の記憶が消されてしまうという。
3つのチームに分断された9人に、ゼロは言った。
「まずは各チームで相談の上、処刑したい1チームを選びたまえ。2票を獲得したチームを処刑する」

 

 登場人物紹介

 

主観が入っています

 

Cチーム

 

カルロス(CV.杉田智和

屈強な身体つきの消防士。
妹がおり、とにかく妹のことを溺愛しているシスコン。
穏やかで冷静な性格で、茜と淳平の痴話喧k…ちょっとした諍いの際は間に入って宥めてくれることも多い。

 

天明寺淳平(CV.鈴木達央

極限脱出シリーズ1作目、9時間9人9の扉の主人公。
999ではそこそこ主人公らしい熱血漢だったものの、今作では大幅に性格が改変されている。
とある事情で裏社会に足を踏み入れた結果、そこで凄惨な現場を多数目にしてやさぐれてしまい、自分が助かるのであれば他人の死を踏み台にしてでも……というような非人道的な考えを口にする事が多くなった。

 

倉式茜(CV.沢城みゆき

極限脱出シリーズ1作目、9時間9人9の扉のヒロイン。
淳平とは幼なじみで、小学生の頃から彼に好意を抱いている。
頭が良く様々な知識を持っており、優しい性格。


Dチーム

 

ダイアナ(CV.能登麻美子)

若い看護師。
穏やかで包容力があり、他人の心に寄り添うことができる。

 

シグマ(CV.小野大輔)

極限脱出シリーズ2作目、善人シボウデスの主人公。
体は22歳だがとある事情で中身は老人。
その為若干年齢にそぐわない口調で喋る。
しかしその分見た目年齢よりもかなり落ち着いており紳士的。

 

ファイ(CV.小見川千明)

極限脱出シリーズ2作目、善人シボウデスのヒロイン。
見た目はシグマとほとんど変わらないが、シグマの事情を知っているため度々彼を「ジジイ」と呼ぶ。
前作と性格はほぼ変わらない。


Qチーム

 

Q(CV.豊崎愛生)

謎のヘルメットを被せられた子供。
どうやら記憶喪失らしく、何も覚えていないという。
年齢の割にかなり頭が良いようで、しばしば大人(エリック)顔負けの知識を披露してくれる。

 

ミラ(CV.坂本真綾)

ナイスバディな女性。
エリックとは恋人同士?
かなりハッキリした物言いをするものの、協調性がないわけでは無い。

 

エリック(CV.石田彰)

ミラとは恋人同士?
とりあえず、エリックのほうは物凄くミラのことが好きらしい。
ミラに対しては腰が低く従順な姿勢を崩さないものの、その他の人間に対しては身勝手で冷たく、わがままな一面が目立つ。
それは相手が幼い少年であっても変わらない。

 

ガブ

老犬。

喋ったり踊ったり「コロシアイをしてもらうよ!」「しんじぁえばいいのに」などとは言いださない普通の犬。

 

 

ゲームについて

脱出パートは他2作と同じく室内からアイテムやヒントを集め、それを元に脱出の手立てを考えていくことになります。
時間制限はありません。
脱出パートは前作よりもまろやかになった印象。
わからない!ムキーってなる率は格段に減っていると思います。
あとは同チームのキャラクターたちが結構ヒントを与えてくれるので親切。
善デスのように難易度を落とさないと教えてくれないこともなく、999のようにほぼ答えだろうそれ…って言うほど核心に迫った内容を教えてくれるわけでもなく、良い感じのバランスだと思いました。
ただしめちゃくちゃ難しい脱出ゲームを期待していたら肩透かしかもしれないです。

一部「善人シボウデス」と同じく他のルートで使うパスワード等を覚えておかなければならない場面があるため、それの為にメモ帳が必要かもしれません。 

 

シネマパートはキャラクター同士の会話を眺めるストーリーパートです。
今回もスキップ機能はありますが、字幕付き映画を見ているように進んでいくため本体のボタンクリックではテキスト送りができません(セリフを聞き終わらないと先に進まない)。

 

会話ログは少し豪華になっています。

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キャラクターの顔が表示されるため発言元が分かりやすくなっており、その場面のボイスも何度も聞き直せます。

 

シナリオは各チームの視点を切り替え、細切れに進んでいきます。
どのパートから進めても大丈夫です。

 

CEROレーディングはD。
グロ度は前作よりもかなり上がっています。
ルートによっては血が噴き出まくったり体の部位が切り落とされたりしますので結構グロ耐性ないと厳しいかもしれません。
逆にスプラッタ好きなら楽しめそう。

 

 

 

感想(※ここから極限脱出シリーズすべてについての盛大なネタバレがあります※)

 

今回もちょっとキャラクターに関して批判的な発言をしている部分があります。すみません。
書いてあることは全て私個人の考え・感想であり共感を求める文章ではありません。

 

キャラクターについて

好きなのはDチームの3人とQ、ミラ、カルロスです。

 

カルロス
かっこよかった。
いくつくらいなのかはわかりませんが、頼れる大人の男性という感じで安心して見ていられました。
というか私は999の頃から茜と淳平にあまり良い印象を抱いていないので彼がいなかったらCチームを最後まで見ていられなかったかも…

 

淳平
このイケメン淳平!?声は似てるなと思ってたら本当に本物の淳平!?
茜はまだわかるけど淳平は顔も性格も999の淳平じゃないでしょ、茜探してる間に何があった?!
シグマやファイみたいに別の世界から飛んできたと言われたほうが納得できるわ。
極限脱出シリーズにシリーズを通して出演しているのに全部キャラが違っていて…もうわけがわからないよ……。
個人的にはやっぱり善デスの時の彼が一番マシです。
……えーと、裏社会()で世界の暗部ばかり見てしまった結果22歳くらいですっかりやさぐれてしまった淳平。
大学を辞めて日本も飛び出してそんな汚れた仕事まで始めるくらい茜を追うことに強い信念があったはずなのに、実際茜に会ったら嫌味ったらしく性格の悪いことを言ってみたりグダグダと不満を口にしてみたりと、やっぱりいまいちこの人はよく分からなかった。
上手くいった世界では茜と上手くいったようです。ハイハイ両想い両想い。よかったね。

 


本っっっ当にどこまでも淳平のことしか考えてねえなコイツ!
ルートによってはカルロスにめちゃくちゃ同情してしまいました。
カルロスが良い奴で良かったね…。
前作感想記事にて「次回作で相当印象が良くなるエピソードでも聞けない限り彼女を好きになれそうにない」というような事を言った気がするのですが、結論から言うとやはり最後まで好きにはなれなくて残念。
優しくて誰とも争いたくなさそうな姿勢を見せる割には、黒幕だったり(999)淳平が死ぬことさえも「運命なので仕方ない」の一言で片付けてしまったり(善デス)「shiftして別の時代の自分と入れ替わるために施設内で核爆発を起こしましょう!」(今作)と言い出したりと毎回メチャクチャぶっ飛んでますよね。そこが彼女の魅力なのかもしれないですが……。
トゥルーエンドでは淳平と無事に結婚出来るようなので、それは素直に良かったねと思います。お幸せに。
今作の服装は大人の清純お姉さんという感じでとても好き。

 

ダイアナ
髪の色や瞳の色、雰囲気、声がルナに似ているなあと思ってはいたんですが、そういうことだったんですね。
てっきりシグマはファイとくっつくのかと思っていたのでびっくりしましたが、私個人はルナのこともダイアナのことも好きなのでこれはこれで。
DV旦那から逃げるバツイチ設定はわざわざ要ったのか?と思ったのは内緒です。
離婚歴があるキャラなんて云々と言いたいわけではないですが、特に物語に必要な設定とも思えなかったので…。

 

シグマ
善デスの感想をしたためた際に「次回作で大きく印象が変わるかもしれない」と書いたような覚えがあるのですが、彼への印象はそう大きくは変わりませんでした。
やっぱりどちらかというと22歳の頃の精神の方が主人公らしい熱血漢で好きですが、67歳のシグマも良かった。
研究者・博士をしていたようだし、善デス天明寺みたいな凝り固まった思考の頑固者になっていたらどうしようかと思っていましたが……。杞憂で済んでよかった。笑
実際にゲーム内で同じ展開を辿るまでパッケージ絵が彼だということに全く気づかなかったのはわたしです。

 

ファイ
前作よりますます好感度が上がりました。
特に例の焼却炉での一幕。
「『愛してる』なんて言うほどファイってダイアナやシグマに執着していたっけ?」と最初こそ首をかしげましたが、結末を知った今は なるほど という思い。
真実は知らなくても惹かれ合うものがあったのかな。
そこだけでなく彼女は、なんというか前作よりも「人間らしさ」が良く出ていたような気がします。
服装が少し女の子らしくなっていて可愛かった。
…ところでダイアナの「シグマさんの喋り方、ちょっと変ですよね?」に、いやいや ファイも相当だと思うんだけど……あの子まだ20歳そこそこだよ??と感じたのは私だけでしょうか。
個性的で嫌いじゃないんですけどね。

 

ショーン
見事に騙されました。
でも公式サイトでは普通に『Q』として紹介してるじゃないですか…(納得のいかない顔)
今作ではこの子が一番好きです。
彼のハッピーエンドは…あれは…ハ、ハッピーエンドなんだろうか。
でも、本物の人間じゃないのならあれはあれで良かったというか、あれこそが彼の幸福の形なのかな。
無事に出て行けたとしても彼に家族はいないわけだし……。

 

ミラ
美人だしボインだしQに対してもそれなりに優しいし最高だな!と思っていました。
……見事なサイコパスでした。怖いわ!
でも声と顔とスタイルはすごく良いのでぶっちゃけ二次元キャラクターとしてはかなり好き。
トゥルーエンド後の後日談では真実の愛を見つけられたと考えていいのかな。
思ったより反省してるみたい?感情のないサイコパスだと思っていたから意外でした。
でも罪状的にミラは絶対に数十年の服役程度じゃ済まなさそうな気が…。

 

エリック
個人的に彼の声優さんのファンではあるんですが、「うわぁ、なんだコイツ……」というのが第一印象でした。
彼の分類はメンヘラ寄りのヤンデレかな。
幼い少年を恫喝する姿を見てずっとイライラ。
頼り甲斐もないし、めちゃくちゃ卑怯な部分が多くて大人気ない。
せめて彼が恫喝する相手が子供の姿じゃなかったらここまでの嫌悪感もなかったと思うんですが。
過去には同情するけれど、好きな女性の前で子供をあれだけ虐げたら普通の女性はドン引きすると思うよエリック……。

 

システム面など

今作は特に不満無し。
メモ機能も前作よりは書き易かったような?

3Dモデルがものすごく綺麗になっていて、「なんかどえらい美人がいるな」と思っていたら茜でした。
てっきり別人だと思っていたので牢の中に居るとは気づかず、冒頭で仮面をかぶったゼロが来た時「いやいやww今回もどうせ茜ちゃんでしょ、わかってるぞw」と完全に疑ってしまった。
あまりにモデルが綺麗になりすぎていたせいか前2作に出てきたキャラは正直、ファイ以外「誰だこれ!?」状態でした。
あとは茜の髪の毛の毛先がやけに荒ぶるのが少々気になりました。笑

 

シナリオについて

・最初のコイン当てゲームで正解を当てたらシネマパートの後にスタッフロールが流れて、「ふーんOPでこれ流すのか」と思ったらコインを当てた時点で脱出成功!のEDだった。
初っ端からこんな展開にされても頭がついていかないよ!笑

 

・それにしても、1チーム3人しかいないから誰かが悪者…というか疑心暗鬼を煽る立場にならなければならないのは何となく理解できるのですが、その為に過去作に登場していたキャラの性格を悪くするというのはリスクが高いなあと感じました。
善デスの天明寺淳平もかなり性格は悪くなっていましたが、あれは大変なことになった世界で長年過ごしてきたから+歳をとってるからまだわかる変化ではあったものの今作と999は1年しか間が空いていないのにいくらなんでも擦れすぎ……。笑
私個人は元々淳平があまり好きでなかったのでそんなにダメージは無いのですが、もし自分の好きなキャラだったらここまで性格改変されてたらブチ切れそう。
「淳平くん…この1年でそんなに変わってしまうなんて。どうして……」と茜が言う度に、いやだから全部お前の…お前のせいなんだよ!って気持ちでいっぱいでした。笑

 

・それと管理室でマスクを探すCルートでCチーム内で1人だけ生き残った茜、フラフラとXドアの向こうに消えていきましたが…お前、ちょ、このルートではダイアナとシグマも生きてるんですけど!!その扉1回開いたら二度と開かないって言われてたろ!!!ひどすぎますわ
本当にこの子淳平以外の人をなんだと思っているのか…。
↑……と思ってたら他のルートでもみんな他チームの生き残りは放っておいて脱出しようとしてたのでどいつもこいつもアレでした…… 笑
君たちもうちょっと人の事考えよう?!そのドア1回しか開かないんだよ?!

 

・入力する名前や選んだ答えによって微妙に展開が変わるので、つい色々試してみたくなりました。正しいものを選べ、系の問題の答えは固定じゃなかったりもするし。

 

・ダイアナとシグマのみが施設内に取り残されるルートは、善デスで叶わなかった『シグマとルナの2人だけの生活』がこちらで叶った(……人物が違うのでその言い方はおかしいですが)ような気持ちで見てしまいました。
ダイアナが苛ついて暴れてたのを見て、「あ〜 ルナとは違うんだな生身の人間なんだな……」としみじみ思ったのですが、正直あの大暴れっぷりとバツイチ設定でダイアナに幻滅した男性プレイヤーさんは多そう。

 

・善デスの歴史に入ってしまったCチームのエンディング、何回読んでも納得できないのですがアレはカルロスがあそこまで責められることなんでしょうか……。
10ヶ月のほほんと過ごして茜と淳平がトランスポートしてくるのを待っていたことがダメだったの?

 

・さすがに最後の『コイントスゲームを当てた歴史に飛ぼう→いやいやそれは非人道的すぎる!』の流れには呆れました。
君たち散々わざと死んだりなんだりしてその度に無事だった自分と意識を入れ替えてきたじゃん……今まで何度もやってるからもうとっくに吹っ切れたもんだと思ってたよ。

 

・トゥルーエンドの後日談はFileから文字のみで読めましたね。
ファイルの内容をあまり読まない人だと後日談があることに気づけないのでは。

 

・ある意味、999〜ZERO Escapeの登場人物全員の人生を狂わせることとなった全ての元凶はミラということになるんですよね。
他のゲームならこいつがすべての元凶だ!死ね!って断罪されそうな立場。

 

・善デスのAB計画では一生施設内で暮らしていけるだけの食料の備蓄があったようなので、勝手に今作もそうなのだろうと考えていました。
まさか2人+1匹で1年過ごした程度で底をつくくらいの食品しか用意されていないとは。
ドアを誰かが開けたら二度と出られないんだから、もう少し考えてやってよデルタ……。

 

・結局、Q≠ショーンだったけど、ショーンが死んだ場合は普通に「Qチームの死亡者はQ」って放送が流れるんだよな〜 あれはどう解釈したらいいのか……。

 

疑問点について

前回の疑問点はほぼ解決しました。ただし、
・謎に包まれたカイルの中身(精神的な意味で)。
・時空超越能力は無いはずの四葉とアリスを肉体ごと過去に戻す方法とは?
↑の2点は最後まで良くわからないまま…。

カイルの中身だった謎の人物はカルロス…?
四葉とアリスを過去に戻す方法はトランスポーターかなと思いましたが、過去にコピーされるだけで今ここにいる本体がその場に残り続けるなら彼女たちは永遠に救われることはないですよね…。
茜は本当に淳平以外の人間をなんだと(ry

 


最後まで遊んでトロフィーコンプリート。プレイ時間は24時間でした。
この短期間で一気に999〜刻のジレンマまでやったおかげでゲームそのものの進化が感じられて楽しかった。
個人的には極限脱出シリーズは善人シボウデスが1番好きです。