積みゲー崩しと備忘録のようなもの

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This War of Mine

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記事への☆など、ありがとうございました!
とても嬉しいです。

また急に、びっくりするほど暑くなりましたね……。コロナが5類に引き下げられてから気温の上昇と共にマスクの無い方も増えて来たな~と思う今日この頃です。
寒暖差が激しいので皆様も体調を崩されないようにお気を付けください。

 

本日は戦時下を生き抜く市民を描いたゲーム、This War of Mineの感想記事です。
DLCは現時点では未購入のため言及なし。
開発は以前当ブログでもご紹介した『Frostpunk』の11 Bit studiosです。


わたしのプレイ時間は3周くらいして28時間前後でした。
コツを掴むまで時間がかかり何度か数時間分やり直したためプレイ時間が嵩んでおります。

 

一言感想:"戦争"を一般人である市民視点で描いた珍しいゲーム。極限状態に陥った人たちの行動がリアルで、嫌でも平和について考えさせられる。

 

ゲームについて

・日本語音声……ボイス自体なし
・日本語字幕……雑ですが、あり。意味が通らないほどでは無いので問題ないと思います。
・主人公……シナリオによって登場人物に変化あり。
彼らには現実世界の人間のようにそれぞれ違った得意分野・趣味があり、倫理感等についても人によって違いがあります。
・ゴア表現……モノクロの世界観ですが、遺体が出てきたり殺害時モーションがやたらリアルだったりします。暴力的な描写が苦手という方は注意(そうじゃなくてもテーマが非常に重い為、ある程度心身が元気な時に遊ぶことをおすすめします)。

 

内戦により廃墟に一時身を寄せる事になった一般人たち数名を操作し、食事・室温・趣味等を管理して停戦を待つゲームです。

廃墟内にもある程度の物資がありますがすぐに底をついてしまうため、生き延びるためには夜中に1名を探索に出す必要があります。
戦時下で物資が無いのはどこも同じであり、住んでいる拠点には夜中に強盗が来ます
武装した兵士や武装市民が居る場所もあり、探索に向かった仲間が問答無用で殺されてしまう事も……。
もちろん、必要であれば人から盗む事も出来ます。
ナイフや銃を手にしたら誰かを殺して物資を強奪することもできるでしょう。
ただ、登場人物たちの大半は人を殺す事に対し特別な訓練を受けた兵士ではありません。
自らの手で誰かの物を盗んだ事、殺めてしまった事が心を蝕み、停戦まで耐えられない人も出てくるかもしれません。

感想(※この先ネタバレあり)

※この先は画像も含めネタバレがあります!

 

1~3周目の思い出

フロストパンクの会社が開発したゲームということを1周目を終えた後に知りました。
静かで淡々としている様子が恐怖心と鬱度を加速させるこの独特の雰囲気、確かにフロストパンクでも感じたものだったので納得しました。

 

きちんと最初から最後まで挑戦したのは全部で3回ほど。
パヴェル・カティナ・ブルノシナリオを2回、パヴェル・ブルノ・マルコシナリオを1回です。

 

1周目(パヴェル・カティナ・ブルノシナリオ)

最初に命を落としたのはパヴェルでした。
探索で廃墟に忍び寄ってスカベンジングしていたところ、突然姿を現した武装集団に追いかけられて射殺されました。
その後は中途加入したロマンとカティナが探索を担当しましたが、わたしのミスで2人とも立て続けに探索中に死亡してしまいました。
残されたブルノもうつ状態で探索中に死亡。全滅。

ということで、初回の生存日数は31日間でした……。

何度か別シナリオをやってみたり、物資を探すコツを掴むために危険地帯に行ってみたりして勉強しつつ、ちゃんとした(?)2周目(パヴェル・ブルノ・マルコシナリオ)を開始。

またしても探索中にパヴェルとマルコを死なせてしまい、その後のブルノは中途加入したマリーン&ボリスと共に生存しました。

全員鬱になったり精神崩壊したりしながらどうにか生き残ったブルノ、マリーン、ボリスのその後の人生はあまり良いものでは無かったらしく、中でもボリスは戦後、人と喧嘩して死亡していました
暗い……。

 

せっかく生き残っても最終的な結果がこれかあ、とそこでやめようとしていたのですが、何度もチームに居たのに真っ先に死なせてしまったパヴェルの生存エンディングが見たい(無事に妻子に会わせてあげたい)という気持ちになったため3周目(パヴェル・ブルノ・マルコシナリオ)を開始。
特にパヴェルとカティナは人柄も良いので生き延びて欲しかったんですよね。

ただの偶然だとは思うのですが、どのシナリオでも何故かブルノが真っ先に体調を崩す上になかなか回復せず十数日寝てばかりになる+他者に対して冷たいくせに真っ先に鬱状態になって何もしなくなる+治ったと思ったらまた体調不良……というコンボをかましてくれるためブルノに対するイライラが募っていきました。
食糧関係のスキル持ちという長所が無かったら嫌いになってたかもしれません。

その後新たな仲間にマリーンを迎え、4人揃って生存。
最初から最後まで誰も死ななかった&終了時の精神状態が良い感じだったためか生存者たちは全員悪くない戦後を過ごせたようでした。
このことから、どうやらエンディング(各登場人物たちの戦後)にもいくつか種類があるのだなと学んだのですが、分岐条件については不明です。

マリーンを入れて2回生存したものの、登場人物の持つ固有の物語はある程度日数を重ねないとbioに記述されない形のため、彼のエンディングは良くわかりませんでした。
登場人物の背景については最初から読めたらいいのにな。

その他感想

戦争を描いたゲームというと、プレイヤーの分身になるのは兵士で、銃を手に敵国の人間を撃ちまくるという内容のものが大半だと思います。
このThis War of Mineは“戦時下で生きる一般人にスポットを当てたストーリー”ということで、戦闘や殺戮が目的ではなく、ただただ『死なないように生き延びる』事が目的のゲームなのですが、難易度は高めだと思いました。
ある程度回数をこなし、探索先にどういう人が居るか把握して戦闘も覚えてきたらそうでもなくなりますが……。


充分な食事が無く衰弱していく仲間たち。
自分や彼らの為に食事を得るためには廃墟を漁ったり人から盗んだりする必要がある。
“誰かから盗む”ということは、当然盗みに入った先には人が生活しているわけで……。
彼らの生活を脅かすという事は、場合によっては暴力を使う必要もある。
ところが、このゲームでプレイヤーが見守り共同生活を送っていく人たちはあくまでも“一般人”である=戦う為に生きてきたわけでもなければ人を傷つけたり殺したりすることに慣れているわけでもない。
→生きる為とはいえ、他者を陥れたり傷つけたりすることによって良心の呵責に苛まれ、鬱になる。最悪自殺してしまうこともある。
そして人から盗めるという事は当然、自分たちの家だって夜中に誰かに狙われる。

ゲームと思うと煩わしい要素だらけですが、もし実際に戦時下であれば起こり得るだろうと感じる事ばかりで憂鬱な気持ちになりました。

強盗や悪いことをしようとした兵士などを殺害させる羽目にもなりました。
回数を重ねて慣れてくるにつれて、生きていくためと言い訳をして「ここにいる強盗団は殺してOK」「あの狙撃手を倒して武器を奪おう」と冷静に考え始めている自分がいました
今はまだ“これはゲームだから”と言い訳できますが、極限状態に陥った時に他者へ優しくできるという自信はあまりないので、こういうゲームって人間性が出るよな……と落ち込んでしまいました。


探索先には“狙撃手の交差点”という名前の危険なスポットがあります。
道路を歩いていると、離れた位置にあるホテルに陣取っているスナイパーが狙撃して来る場所です。
1周目でカティナとブルノを死なせてしまったのがここでした。
これ、実はこのゲームのモデルとなった戦争中に実際にあった事だそうです。
遊び半分で市民を狙撃していたスナイパーが居たんですって……。
人間って極限状態になると信じられない行動に出るものですが、許せないですよね。

それでもきっと、良い行いをすれば報われる……と、イベント等で困っている人を助ければ仲間たちの士気が上がるところに人間の善性を見て少し希望も持てました。
こんな優しい人たちを死なせたくないな、という部分だけが自分のモチベーションになっていた気がします。

 

またあまりまとまりのない感想文になってしまいましたが、今回はこのあたりで。

 

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本記事内で言及したゲームの当ブログ記事はこちら。

nksz.hateblo.jp