積みゲー崩しと備忘録のようなもの

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The Awesome Adventures of Captain Spirit

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LISを遊んでから早1年。
プレイ日記を見てみると、どうやら前作LISは昨年の6~7月に遊んでいたようです。

nksz.hateblo.jp

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このままLIS2も遊ぶぞー!……と言いつつ1年経ってしまいました。
購入は済ませているのですぐに遊ぶ予定でしたが、LIS2につながる物語『The Awesome Adventures of Captain Spirit』が無料体験版として配信されていたので、まずこちらを遊びました。

のんびりとした雰囲気の中に混じる寂しさや不穏な空気感は流石で、ライフイズストレンジシリーズを遊んだ事の無い方も楽しめるのではないかなと思いました。
※ちなみに、前作ライフイズストレンジとはほとんど関連がありませんのでこの作品だけ遊んでも問題ありません。

 

一言感想:小さなヒーローの日常と非日常

 

 

あらすじ

父と2人で暮らす9歳の少年、クリス。
クリスマスの近づくある土曜日、クリス少年は父とクリスマスツリーを買いに行く約束をするのだが……。

ゲームについて

・日本語音声……あり。今回わたしは日本語音声で遊んでいます。
・日本語字幕……あり。
・主人公……クリス。正義のヒーローに憧れる9歳の男の子です。

タイトルにもある『キャプテン・スピリット』とは彼が扮する正義のヒーローの名前。
ゲームは一応、彼が“この土曜日にやろうと思っていることのリスト”を埋めていくという形で進んでいきますが、埋めなくてもクリアはできます。


ライフイズストレンジを遊んだ方であれば何となく察しがつくかもしれませんが、
今回も、ただ単に「男の子が可愛い~平和~🥰」というだけでは終わりません。
プレイ時間が短いため前作ほど心を打ちのめされることはないものの(多分)、それでも結構心に来る描写があります……。

 

感想(※この先ネタバレあり)

前作LISのネタバレも含んでいますので、前作をこれから遊ぶ予定の方はご注意ください。

 

 

 

まず主人公のクリス少年。

もうね、わたしがロリショタコンだからっていうのもあるかもしれませんが超~~~かわいいんですよねこの子が。

クリスはアメリカの少年らしくスーパーヒーローに憧れています。
彼はスポーツ万能の父とイラストが上手な母に愛されて育ってきたようですが、自宅には酒浸りの父の姿しかありません。
どうやらクリスの母は交通事故で亡くなってしまい、妻を喪った父はお酒に逃げるようになったようです。

お酒の入った父は時折クリスに暴力をふるうこともあるらしく……。
今はまだクリスと父親の関係は悪くありませんが、このままだといずれ拗れてしまいそうで心配になります。

 

前作は主人公マックスの親友・クロエこそがこの“傷ついた子供”の立場でした。
クロエと違うのは、クリスがまだ9歳の少年であるということ、まだ少年故かまったく擦れていないこと。

すすんで父親のお手伝いもする、とても良い子です。

クリスのお父さんは、普段は良い父親のようです。
ただ、恐らく彼にとっては最愛の妻こそが一番大切な存在だったのだと思います。
愛する人がいなくなった悲しみで心を病んでしまったのは、今回はこのクリスのお父さん。
前作のクロエは心を病んだ結果、母親や親友に八つ当たりを続け非行にも走りました。
そして今回はというと、クリスのお父さんはお酒に逃げ、アルコールを入れては暴れるようになってしまったようです。
アルコールで怒りっぽくなり、その怒りの矛先は当然のようにまだ幼いクリスへと向かってしまいます。
まだ小学生のクリスは父から離れる事はできませんし、何よりもクリス自身が父親のことを慕い、愛しています。
こんな子が可哀想な目に遭う話はつらいですね……。

 

前作から年月が経っていることもあり、グラフィックはかなり良くなっています。


日常生活の一部を切り取ったような映像に合わせて流れる落ち着いたBGM、そこに広がるノスタルジーな空気は相変わらず『本来は知りもしないはずの誰か』の日常を一緒に過ごしているような気分にさせてくれます。
だからこそライフイズストレンジシリーズは心に刺さるんですよね……。
自分はアメリカ人でもなければこんな体験をしたこともない(更に今回は主人公とは性別さえ違う)のに、だんだん他人事とは思えなくなってくるリアルさがあって。

 

クリスは随分想像力が豊かで、一人っ子でも非常に楽しそうに遊んでいます。

アニメ映画のトイ・ス○ーリーを観ているときも思うのですが、男児も子供によってはこんな風に一人でごっこ遊びに興じることもあるんですね。
わたしにも男兄弟(弟)が居るのですが、子供の頃の記憶をたどっても彼はわたしに付き合っておままごとをすることはあっても自分ひとりでごっこ遊びをしていたような記憶が無いので、男の子がごっこ遊びに興じる姿を見ると(たとえそれがフィクション作品でも)少し感動します。

 

アートが好きだったというクリスのお母さんの私物の中にジェファソンの作品集があったのでLISのトラウマを思い出してヒエッとなりました。
今回の時間軸が前作よりも後であればアルカディア・ベイがどうなっていようともジェファソンがやばい奴ということはアメリカ中に知れ渡っていそうですが……。

 

あ、それとウェルズ校長からの手紙もありました。
クリスのお母さんはブラックウェルの卒業生だったんですね。
じゃあマックスやクロエの先輩かあ。

 

酔いつぶれて寝てしまった父を起こすことで、この物語は終了します。

ラストのこの一連の流れは非常につらかった……。
あのクロエでさえジョイスさんにそれだけは言わなかったのに!と思うことを、まさか親がこんな小さな子供に向かって言い放つなんて。
……いやひょっとして言ってましたっけ?
ちょっとクロエは言いそうすぎて書きながら自信がなくなってきました。
多分言ってなかったですよね……?
2人が出会った年を鍵開けのコードにしているところから見ても、どれだけお父さんがお母さんを愛していたのかは痛いほどわかるんですが、それにしたって言っていい事と悪い事があるよ……。

 

そして深く傷ついたクリスは家を飛び出していき……驚くべきことが起きた!
というところで体験版は終了。

 

最後の最後に出てきた青年と少年が次のLIS2の主人公である兄弟ですね。

 

より一層LIS2が楽しみになったところで、今回の感想はここまでです。
クリスが幸せになれるといいな……。